それはまだ、彼女達が再会したばかりの頃のおはなし。
彼女達はまだ、齢五歳です。


めぐり逢えたら番外編
(高杉晋助とヒロイン、五歳時の会話)



「そういえばさ、晋助。」

「なんだよ。」

「両目の晋助って初めて見たよ。」

「あー…そういやァ見た事なかったな。」

「両目だと、なんだか幼く見えるね。」

「いや…実際俺まだ5歳だから。」

「五歳でも目つきがここまで悪い子ってあんまりいないよね。」

「うるせッ!ほっとけ!」

「しっかしこの会話、他の大人が聞いたらマジで怖いだろうね。」

「五歳児が話す会話じゃねーな。」

「だからこうやって秘密基地を作ったんだよ。」

「オメー言ってる割にやってる事可愛いな。」

「ここ以外では、目つきは悪いけど可愛い晋ちゃんで通すんだからね?」

「オメー馬鹿にしてんだろ。」

「してないよ。」

「顔が笑ってんぞ。」

「ごめん。やっぱり堪え切れなかったよ。」

「今何時だ?」

「もうすぐで三時だね。」

「やべーおやつの時間だ。俺ァそろそろ帰るぞ。」

「晋ちゃんはおやつが大好きだからね。」

「今日のおやつはビスコのはずなんだ。昨日キッチンに買い置きがあった。」

「あれ?晋助ビスコ嫌いじゃん。ぱさぱさしやがる!とか言って怒ってたじゃん。」

「それが最近食えるようになってきてよォ。俺も大人になったな。」

「マジでか!スゲェェエ!私いまだにクッキーのぱさぱさに勝てないよ!」

「フッ。オメーもそのうち食えるようになるさ。」

「うん、頑張るよ。でも私、玉ねぎならなんとか食べられるようになったよ。」

「マジでか!スゲェェエ!お前それかなりレベル高ェよ!大人だよ!俺ァまだピーマンすら食えねェ…。」

「あーでもねー私もピーマンはまだ駄目だわー。あれ苦いんだもん。」

「なんで親共はあれを俺らに食わせやがるんだろうなー。」

「ねー。」




「晋ちゃーん達ー!どこにいるのー?ご飯よー!」


「「はーい!」」



「おやつだ。」

「おぅ。帰ろうぜ。」

「晋助ビスコの克服の仕方教えてよ。」

「おーいいぜ。俺様が直接教えてやらァ。」






本人達は気付いてないが、意外と五歳児らしい二人の会話。



…なんだろうこれ。


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