〜青のエクソシスト〜
□未完成
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−10年前−
夏至−昼間が長く夜が短い日。
睡眠時間が1時間のわたしにとっては夜が短くても結構な事なのですが‥
「こう‥湿気で蒸し蒸しするのは頂けませんね」
本来なら除湿モードでヨハン邸にてゲーム三昧な午後を過ごそうと思っていたのに、急に藤本神父に呼び出された為に外に出るはめになってしまった
「あ、ママ〜あそこにイヌがいるよ〜」
「あら可愛いワンちゃん、でもこんなに暑い中大丈夫かしら?道路も熱いし‥」
「(ご心配ありがとうございます、ご婦人☆)」
確かに肉球が火傷してしまいますね、まぁ普通の犬でしたらの話ですけど。
ただ昔から湿気はどうも嫌いでしてね、こればかりは悪魔でもどうしようも無いんです
「いやそれ以前にメフィストピンクの車でこれば良かったですね‥」
バタバタバタっ
「?」
「−−‥!!」
「―‥――!」
耳を立てると公園にそぐわない足音と声がする。
「聞こえるのは‥こちらからでしょうか?」
トテトテと音のする方へ向かった。
「‥おや、まぁ」
木の根元に隠れこっそり見やると知っている組織の服装‥と言えば他人行儀になりますね
公園の奥地には複数の大人達が慌てた様子で会話していた。
「どこに行った!?」
「まだ公園内にいるはずだっ」
「なんとしても探し出せ!絶対にだ!」
この蒸し暑い中大変仕事熱心なのは素晴らしい事ですが
「ふむ、これから悪魔を捕らえるのか‥はたまた逃げられたか‥」
考えるまでもなく後者でしょうな、だったら探す前に公園にいる人達を避難させるのが先でしょうに、と祓魔師達にため息をついた
「緊急連絡をしないって事は悪魔も鬼程度でしょう、私が出る幕もありませんね」
と、再度協会へと足を戻した
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