ゴジラ「‐」シリーズ

□ゴジラ5・5‐チャイルドの一日‐
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少し目を潤わせながらも、チャイルドは再び岩肌を登る。
途中また落ちそうになるがすぐまた別の岩塊を掴み、岩肌を登り続ける。
そして岩肌を登りきると、そこには美しい湖が広がっていた。
水面は朝の陽射しを浴びてきらきらと光輝き、ほとりにはいろいろな小動物達が集まって来ている。
その幻想的な光景に目を輝かせるチャイルド。
この湖畔地帯の巨大な湖はたまにゴジラと水浴びに来る所なのだが、一人で、しかも朝に来たのは今日が初めてだった。
チャイルドは駆け足で岩肌の坂を下ると林を突き抜け、そのまま勢いに任せて湖へと飛び込んだ。
閑静な湖に大きな着水音が響き渡ったかと思うと、水面に水柱が立ち、波紋が広がる。
その音に湖に集まっていた小動物達や水鳥達も一勢に湖から逃げ出していった。



ギュオギュオン・・・



無論、当のチャイルドはそんな小さな事なんて全く気にしていない様だが。
水面に顔を出し、辺りを伺うとチャイルドは再び湖の中に潜って行った。
体全体を使いながら少しずつ深水し、そっと目を開ける。
そこに飛び込んで来たのは一面水色の世界だった。
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