擬人怪獣シリーズ

□ゴジラ7・7‐怪獣軍団、都会へ行く!‐
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「‐」世界、2011年・9月。
ここは小笠原諸島・鍵島。
今日はゴジラ親子にバランとモスラを加え、四人は砂浜である来客を待っていた。
そう、幾度となく交流を重ねて来た別世界の怪獣達が、この鍵島に「招待」される予定なのだ。



「‐」ゴジラ『あいつら、もう来るかな・・・』
「‐」モスラ『わたくし達の世界に来て頂けるこの時を、待っていました・・・早く皆さんにお会いしたいですわ。』
「‐」バラン『慌てるな。彼等は必ず遣って来る。』
チャイルド『・・・あっ、あれみて!』



期待に胸を躍らせる三人はチャイルドの指差した、林の前の野原を見る。
そこには空から巨大な光の柱が降りて来ており、これは別世界の怪獣達が「招待」されて来た事を意味する。
そして柱が消え、中から怪獣界の面々が現れた。



ラゴス・ゴジラ「よ〜し!到着だー!」
シン「あっ!モスラ達はっけーん!!」
フェアリー『ハヤクイコ〜!』
イシュタル「わたしも!」
僧バラン「全く、いつ見てもモスラ一族の娘達は元気印が抜けないな。」
ラドン「僕も招待されると思ってなかったから、内心ドキドキしてたりするし・・・あっ!チャイルド〜!」



怪獣界の面々は各々自由に「‐」界の面々と合流し、再会を喜ぶ。
ちなみに「VS」ゴジラや機龍などの「人間界」の怪獣達は今回、誰も招待されていないのだが、その理由は以前の「招待」時にバルグザーダンが勝手に人間界へ行ってしまった事による時空間の調整と、そのペナルティによるものらしい。



「‐」モスラ『シン、イシュタル。それに皆さんもようこそ、わたくし達の世界へ。歓迎致しますわ。』
シン「ここがモスラ達の世界なのね〜。ずっと行ってみたかったけど、ここもいい感じ!」
「‐」ゴジラ『ここ、おれとチャイルドのすみかなんだ。のんびりできるだろ?』
イシュタル「うん。母さんがいつも、日記書いてる所みたいな空気・・・あっ、この子はフェアリー。母さんの力で生まれた分身なんだよ。」
フェアリー『ヨロシクネ!フェアリモ「ショウタイ」サレタイナッテ思ッテタラ、スグニ叶ッテウレシイ!』
モスラ『良かったですわね、フェアリー。』



チャイルド『らどんにいちゃん!こんにちは!』
ラドン「こんにちは、チャイルド。僕、早速会いに来たよ!」
チャイルド『わ〜いっ!きょうはぼくがいろんなとこ、あんないするね〜。』
ラドン「それは楽しみだな〜♪頼んだよ、チャイルド。」



僧バラン「久しぶりだな、同志!拙僧が先にこの世界に迷った時以来だが、元気にしていたか?」
「‐」バラン『然うだな・・・然し、矢張り御前は軽い。』
僧バラン「軽い?」
「‐」バラン『前に談話した時も思ったが、どうも私の知る正に「生き写し」の様なバランに比べ、御前はバラダギの名を持つ者としては軽く感じる。同じ付き合いは出来無いかも知れない。』
僧バラン「・・・だが、拙僧は諦めんぞ!折角同族に出会えたのだ、必ず同志になる!」



シン「あっちはちょっと上手く行かなさそうね。同じバラン族なのに。」
「‐」モスラ『ただ、以前のドッペルゲンガーのようなのも困りますが・・・』
「‐」ゴジラ『バランって、ほんと年よりくさいよなぁ。すなおになかよくすればいいのに・・・あっ。そういやスペゴジがいないな?』
ラゴス・ゴジラ「あぁ、アニキなら人間がわんさかいる所になんて行かないって言って、今回不参加なんだよ。」
「‐」ゴジラ・モスラ・チャイルド『『『えっ!?』』』
シン「スペゴジって結構人間嫌いなのよ〜。ラゴス島の時も人間が来ない場所と時代だから大丈夫って言って、なんとか連れて来てたし。」
イシュタル「『向こうのゴジラとモスラ、バラン、チャイルドには悪いがよろしく言っておいてくれ。』って、スペゴジから伝言よ。」
フェアリー『デモ、スペゴジッテヨクミンナノ話ヲシテルカラ、キライニナッタワケジャナイヨ!』
ラドン「僕達の世界にも一応地球はあるんですが、人間の事を嫌っている怪獣は少なくないんです・・・すみません。」
「‐」バラン『彼奴の心中は分からなくも無いが、残念だな。』
「‐」ゴジラ『そっかぁ・・・にんげんって、いい生きものなのに・・・スペゴジにも来てほしかったなぁ。』
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