春よ来いな文!

□惨めではない
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(※報われない話なんで注意!タミヤ→ジャイボ)






「キスして」

「いやぁーきゃはっ!」

 キスを強要したのはタミヤで拒否をしたのはジャイボだ。タミヤは大袈裟に溜め息を吐いた。ジャイボはそんなタミヤを見て面白おかしく笑っている。

「キスぐらいいいだろ?なんでだめ?」

「僕はゼラのものだもん」

当たり前のように話すジャイボ。あー俺も言われてみてよ、タミヤはちくしょうと聞こえるように言った。
タミヤはジャイボが好きで、ジャイボはゼラが好きだ。ようするにタミヤは片思いをしている、ゼラとジャイボが好き合っているというのも知っている。タミヤは告白というものをした覚えがない、しかしジャイボは「タミヤは僕のことが好きでしょ」と言い当てられてしまった。タミヤはこのことを誰にも話したことはないし、そんな張れてしまうような顔も行動もした覚えがなかった。しかし、張れてしまったということはやはり日頃からジャイボに対する接し方になにか問題があったのだろうと反省した。
そして、ジャイボの答え(告白をしていないが)はNOで、とどめが「ゼラが好きー」の一言だった。こんなフラれ方があっていいのか、とタミヤはショックを受けたがどうすることもできなかった。それからは開き直って度々キスを強要したり、付き合わないかと誘ったりもした。

「タミヤ、早く僕意外の子好きになればいいのに」

「ん、いまは無理。お前が好きだし」

「きゃはっ、僕モテモテだね!でも無理ぃー」

何度告白したのだろう、何回フラれたのか数えてなんかいない。タミヤは理解している、これは一生叶わぬ恋だと。希望なんてもうないのだと分かっていても好きだと言ってしまうのだ。

「じゃあキスしたら諦める、どうだ?」

「えー?うーん、口はダメだけどそれ意外ならいいよ」

ジャイボは考えるとタミヤの前へゆき顔を近付けた。やはり綺麗な顔だとタミヤは思った。いつから好きになっていたかなんてわからない、ただ好きだと頭にはその二文字がでてくる。
ジャイボは頬にキスをつもりだったが、タミヤが隙を付いて口にキスをした。すぐさまジャイボはタミヤから離れ、口を押さえながら驚いた。

「タミヤ最低ー」

べーっと舌を出しタミヤを睨み付けたが当の本人は笑っている。

「いまのでもっと好きになった、もっかいしてもいいか?」

「いやぁー、きゃはっ」

それでもジャイボは甲高い笑いをした。最低といいながらも機嫌は悪くない。逸そビンタの一発かまして嫌いだと言えばいいのに、とタミヤは矛盾した願いを心に秘めた。





惨めなんかじゃない、恋しているだけなんだ









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なんかひどい話ですみません!!
きすしーんはドラマ見て思いつきました。
080610

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