黒猫小屋
□暗闇で口付けを…
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「そして目映い太陽のようなナミさんには、オレンジ・アルドを…」
コトリと置かれたタンブラーには、夏の陽を思わせる爽やかなオレンジ色。
柑橘類の甘酸っぱい香りが鼻孔をついて、飾ってあるオレンジとチェリーがトロピカルな雰囲気を盛り立てていた。
「わぁ、ありがとうサンジくん!」
「フフッ…素敵ね、コックさん」
二人の言葉にメロリン腰砕けなサンジに残りの男性陣は呆れたため息を吐いて、カウンターに向き直る。
女性陣の相手はサンジに任せるか、とウソップがボトルを手に取った。
「で、お前等は何にするんだ?」
「俺は何でもいーぞー!」
「とりあえず、強いのだな」
「お、オレ、あんまり酒飲めねぇし、見張り番だから…」
「少しはまとめろよ…」
バラバラな注文にため息を吐きながらも、ウソップは意気揚々とシェイカーを手に取る。
注がれていく明るい色の酒に、ルフィーが声を上げた。
「おほーっ!美味そうだな!飲んでいいか?」
「ばっ!ストレートで飲むなっつーの!リキュールでもキツいんだぞ!」