黒猫小屋

□暗闇で口付けを…
5ページ/14ページ






わたわたしながらも胸を張ってそう言った彼に、二人は互いの顔を逸らして鼻を鳴らした。

ハラハラしてそれを見ていたチョッパーが、置かれたシェイカーを指さす。
一瞬忘れられたそれを慌てて氷入りのグラスに注いで、何やら水のようなものを中に注いだ。




「薄めんのか?もったいねー」

「アホ。飲みやすくすんだよ」




そう言いいながらカットオレンジとチェリーをグラスに飾り、それをルフィの前に差し出した。




「お。俺のか!」

「おうよ。その名も"モンキー・ミックス"。お前にピッタリだろ!」




彼とその名前に掛けたカクテルはナミのものと良く似ている。
だが、香るそれはより南国に近い。
またもウソップを賞賛しながら、ルフィがそれを口に含んだ。

とたんに広がる南国の風と甘味。
それを刺激する炭酸の辛さとトニックの苦みが混ざりあって、柔らかながらも強い味わいを残す。

酒にこだわらないルフィでもそれを気に入ったのか、グイとそれを飲み干した。




「オイオイ…」

「あぁ、そんなに強くねぇから平気だ。…ほら、ぞろは強いのだったよな?」

「ん?あぁ…」






次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ