短篇
□せぶ君攻略日記
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☆拍手御礼小噺☆
せぶ君攻略日記 vol.1
昔々あるところに
恋する乙女がおったそうな
「あぁ〜…、今日も可・愛・いぃ〜…」
「「「「………」」」」
「あの根暗で陰湿で不健康そうな顔を嫌そうに歪めてこっち見てくれないかな〜」
(変態…)
(変態…)
(変態…)
(怖い…!)
乙女の想い人はすりざりん村のせぶるすどん。
真面目な青年だったそうな。
「相変わらず、友達いないんだなぁ………
す て き (萌) 」
「おい……頼むからスニベリーを見てうっとり頬染めるのは止めてくれ…!」
夢みがちな乙女にたまり兼ねたのは、彼女と同じ村に住む青年のしりうすどんじゃった。
しかし恋する乙女は強かった。
―――チッ
(舌打ちしたよ…)
(舌打ちしやがった…)
(舌打ちかぁ…)
(怖いッ怖いよぉ…!)
村の者は乙女を恐れ、その理不尽な仕打ちにも何も言うことができずにおった。
〜vol.2へ続く〜