■Clap Thanks!
〔GioGio--5 doppio〕
陽射しの緩やかになった午後
感じのいいカフェテラスにて…
とぅるるるる。
鳴り響く
彼の“電話”
「今、電話鳴ったよな？」
「…ええ。鳴ったわね」
「ボスが呼んでるってのに
何処にも無いんだ。
…まさか君、隠したりなんて
してないだろうね…？」
まさか。
うんざりしたように返すと
彼はまた、
とぅるるるる。
鳴り響くソレを探し始める
「……あたしよりボスって訳ね」
呟きに気付きもしない
それだけ必死なのだ
『目の前の彼女』より
『ボスの電話』だなんて
あまりに彼らしくって
嫌になる
「ドッピオ」
「何だよ、今忙し…」
今にも地べたに
這いつくばろうとしていた彼へ、
自分の携帯を向ける
差し出したあたしを見て
ぽかんとしている彼は
ちょっぴり、可愛かった
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
この後怒られたか感謝されたかは
貴方の心次第で。笑
071117
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