ヴァンガ長編小説

□ロイパラッ!3
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ここ数日、アイチの姿を見ない。
いつもなら一週間に一度くらい、用もないのに「顔が見たくて」と子供を心配する親のように。

「アイチは、どうした?」
書類チェックをしていた三和に、訪ねると。

「あいつはーー・・・拗ねてんじゃねーの。お前が剣の稽古相手とりあげてさぁ・・」
自然に自然に、と意識しながら櫂に答えると「そうか」と納得してくれた。
三和と第一関門が突破したことに、ホッとする。

(いつまで櫂を誤魔化せるか、アイチは気付いてないけどさ・・櫂は)
   
アイチのことを大切に想っている。 
でも屈折しまくって、ほとんどの人間が気付いていない、きっと本人すらも。

(あー・・・・バレた時の生命保険でもかけておくかな・・)
目を細めで、アイチのクレイアカデミー行きをバレた時の考えると、本気でやばいと三和は考える。
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