長編置き場@
□偽 A
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…どのくらい歩いたんじゃろうか。
気が付けば、俺はあまり見覚えのない通りを歩いていた。
無機質な住宅街に、なんともいえない寂しさを感じ、ガラにもなく泣きそうになる。
…でも、そんな自分が滑稽で笑えた。
「仁王くん?」
「柳生…」
不意に名前を呼ばれ振り向くと、見慣れた制服を纏い、不思議そうに眼鏡を押し上げる柳生がそこにおった。
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