長編置き場@
□偽 C
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「仁王君、君はいつもそうだ…。人に心配もさせてくれない。」
帰ろうとドアノブに手を掛けた時、少し怒ったような、悲しそうな柳生の声が耳に入った。
「私一人で心配して、不安になって。肝心のアナタはいつもそうして…」
何で他人の事にそこまで熱くなれる?
どうせ、いつかはまた別れる時が来るんじゃ…
「ワケの分からん奴じゃの…」
中途半端にドアノブを握ったまま、独り言のように呟く。
「迷惑…じゃろ?」
いつ別れるとも知れんチームメイトのために悩んだり、考えたり。
柳生、お前さんはお人好し過ぎるんじゃ。
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