Serial-novel

□秘書は見た!
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「や…ッ、ちょ!やめてって言ってンのに!」

「あん?榎本さん。これはそういう遊びだろ…?」

「だからって何で私ばっかり攻められなきゃなんない…って、あぁ…!」

「油断してンじゃねぇよ。オラ、ここでこうすると」

「……ッ」

「なんか出てきだぜ?これは何だ?アンタの口から言ってみろよ」

「クッ、うあ、バカっ…」

「さっきから一人で先走りやがって」

「い、言わ…ないで!」

「仕方ねぇ。とっとと抜いてやろうか?」

「…っも…!ハラタツ…」

「俺としてはこのキノコでバックからガンガン突っ込んで抜きてェところだが、…先にイかせてやろうか?」

「…ハッ、そんな見栄張って、余裕ないのは君のほうじゃないの…?」

「……。…可愛げねェー。やっぱイかせてやンね」

「うア…ッ!ヤ、だ…!」

「俺に縋って泣きゃあ、このままイジメんのは勘弁してやってもイイぜ?」

「悪趣味…、サイテー!」




こんにちは、みなさん。
榎本総裁附秘書且つ総裁のパシリ、大塚霍之丞です。
早速ですが、俺は今猛烈に困惑しています。
困惑と言うかある意味畏縮していると言うか。いや、畏縮するのは当たり前かな。なんてたって俺が現在仕えている方はこの一国家の総大将なんだから。
でも、今はその中に少し興奮も混じっちゃってると言うか。
だってほら…。あれでしょ?何か…いかがわしいく聞こえて仕方がないんですけど。

俺は総裁に頼まれていた調査の報告をしに、長官室の前まで書類を持って来た訳だけど、しっかりと閉じられた扉の向こうからこんなやり取りが聞こえてきたのだ。
一瞬俺も「ま、まさか!」とか思ったけど、ふと思い返せば、
今日の朝に土方御奉行並と総裁がマリ〇カートで勝負するとかなんとか言ってたのを思い出した。
そうそう、あのゲームって先走り過ぎても、アイテム一つで勝敗がひっくり返ることがあるんだよなぁ。昔は弟とよく徹夜で熱くなったもんだ。
…に、しても本当にビビった。死ぬ程ビビった。
総裁の声無駄にエロいし、無駄に吐息も荒いし、奉行並も物凄く楽し気だし、無駄に紛らわしい会話だし。
俺はバクバクと強く脈打つ心臓を抑えるべく、深く深呼吸をし、そそり立ちそうな股間を宥めて「失礼します」と一声を掛けて扉を開けた。


「あ」「あ」「あ」

見事重なった俺を含めた三人の声に、二人からの視線。
俺は蚊の鳴くような小声で「お邪魔しましたー」と扉を閉めると、呆然と廊下に突っ立って硬直した。

いや、…だって、いや、それは。…って。


ええええええええええええええぇぇぇぇぇェェ!!?

普通そこは俺の想像通りにマ〇オカートエンジョイだろォォォォ!?マ〇オカートエンジョイしとけよォォォォォ!!!
同人界では『怪しげでエッチな雰囲気のやり取りを聞いちゃった第三者』って言えば、勘違いネタでしょォォォ!?
えええェ!?なんで二人がソファーで重なってんだよ!?総裁が半裸で奉行並が乗っかってたァァァァ!?
ししししかも総裁のアレを御奉行並の手があれやこれやとって…!俺は一瞬しか見えなかったけど!ってか俺は何も見なかった事にしておきますけど!!
なんて羨まし…じゃなくて、せめて二、三回紛らわしい勘違いネタをやってからこのオチだろォォ!?
いや!どっちにしてもこのオチ困りますけどね!!
え、え…えええ!?
ってことは、ま、まままさかお二人って…!?



「アンタが喚くから見つかっちまったな。さっきの、大塚君だろ?」

「い、い、今!え?!…ま、まま、まさか!いやいやいや、えぇ?!…あッ!」

「なにをそんなに狼狽えてんだよ。ひょっとして、見られて興奮した?」


オイイィィィ!!
いるゥゥゥ!さっきの大塚霍之丞がまだここにいますからァァァ!!
え…、いや、ちょ…



おっぱじめるなァァァァァァァァ!!!!











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大塚秘書の土榎初遭遇でした。





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