KING
□二章
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今日は鬱陶しいぐらい、清々しく晴れた日だった。太陽の日差しは鋭く、外を少しあるくだけで、汗が次から次へと流れた。
「ふぅ…」
俺の名は、五十嵐 刹[いがらし せつ]。歳は十八。家族はいない。何故かと言うと、俺が十の時に殺された。何に?だって?そんなの『悪魔』に決まってる。
両親は魔払い師だった。けっこう、強かったらしいね。
「暑い…」
今は八月。夏、真っ盛り。俺は、スタスタと道を歩いていた。
ズトッ!!
「いたっ!?」
俺は誰かとぶつかったらしく、尻餅をついた。
それが、彼とのであいだった。