ロマンスの神様
□恋と変
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「良かった良かった。やっと仲良くする気になったか♪」
放課後、仲良く(?)迎えに来た二人を見てエドはうんうんと頷いた。
「「…。」」
確かに仲良くする努力はするが所詮は恋敵。エドを前にしては仲良くできるものもできなくなる…
が、二人はとりあえずエドに嫌われないようにニコニコしていた。
「まぁ…ね」
「と、とりあえず…帰りましょう?エドワードさん」
「おぉ。」
三人はそれぞれのクラスのげた箱に向かう。
そして。
バサバサバサ!!
「うわっ!!」
「「うわぁ!!」」
エドとアルとアルフォンスが同時に声をあげた。
「エドワードさんも…またですか?」
「お前もか…」
「てゆーか今日転入してきたばっかりなのに何で僕まで…」
三人のげた箱にはラブレターがどっさり入っていた。
「てゆーか兄さんも女の子にモテるんだっ?!」
アルが上履きのまま急いでエドのげた箱まで走り寄って来ると、エドはラブレターを拾い上げ、サッとソレを後ろ手に隠した。
「?…別にいいじゃない隠さなくったって…むしろ自慢する事じゃない?」
「うるさい。お前はやく靴履き替えて来いよ!」
「…怪しい。」
「べ、別に怪しくねぇよ」
「見せて。僕のも見せてあげるから!」
「ダメだっ!!こらお前勝手に人の手紙を…!!」
何故かラブレターを隠すエドを訝しんだアルは、エドのガードを軽々と突破し、その手からラブレターの一部を奪い取った。
「あっ…。」
「…ちょ、何これ。これも…これもこれも…っ!?」
差出人の名前を見たアルの眉間に皺が寄り出す。
「…バレちゃいましたねエドワードさん」
「あぁ〜…」
「このラブレター…差出人が全員男じゃないかぁ!!!」
アルは怒りのあまりエド宛てのラブレターをバリバリとその場で破り捨ててしまった。
「こらアル!!一応男でも一生懸命書いてくれた手紙なのに…」
諫めようとしたエドをアルはギッと睨んだ。
「いつから?」
「は?」
「いつからこんな手紙もらうようになったのっ?!」
「え…ええと…それは秘密です。」
*