ロマンスの神様

□苦い日甘い日
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「おはようございます」
「はよ。」
「おはよう」

今日もいつも通り朝の挨拶を交わした三人は並んで登校する。

「…あ、先に言っとくんだけど…僕今日は一緒に帰れないから…」
「何だよアル。ここ最近毎日じゃん。」

アルは放課後に何か用事があるらしく最近帰りはほとんど二人と別行動だった。

「うん…まぁね…。あれっ?兄さんもしかして寂しいの?」
「んな訳あるか!」

笑いながらエドを茶化すアルと顔を赤くしてムキになるエド。
そんな二人を見たアルフォンスはさりげなくエドを引き寄せる。

「そうですよね。僕がいたら寂しくなんてないですよねっ?」
「え?あ、あぁ」

エドは曖昧に返事をしつつチラッとアルを見る。


アルは笑っていた。

「…へぇ。面白い事言うねぇ」

そして案の定エドを狭めてアルとアルフォンスの睨み合いが始まる(もちろん笑顔で)。


「こらっ!お前ら嫌いになるぞっ!」

頭上で散る火花に焦ったエドは慌ててそれを止めさせる。

「「!」」


鶴の一声により二人の睨み合いは中断された。

「ったく。何でお前らはそうなんだよ」

「「…」」

エドに怒られながら二人は同時にエドを見た。


「アルフォンス。アルが好きなんだろ?…ならもう少し素直になれよ」

「ぇ…。」

勘違い王エドの言葉から

アルの白い視線からアルフォンスは黙って目を背けた。




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