ロマンスの神様

□あけおめ
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「5…4…3…2…1…明けましておめでとう!兄さん♪」
「おめでとうアル」

「明けましておめでとうございますあなたv」
「おめでとうトリシャv…二人とも」


「ちっ。ついでみたいに言うなよな」
「兄さん!新年の挨拶くらいちゃんとしようよ!」

「…わーったようるせぇなぁ。おめでとうございます〜」
「もー。兄さんたら〜」

現在エルリック家では年越しそばを食べながら新年の挨拶を終えたところである。
兄弟は何年かぶりの4人揃っての年越しに思わず昔を思い出していた。

「昔は年越しまで起きてられなかったよね」
「そーだな…あの頃は…」
『♪♪♪♪』
「あ、アルフォンスだ」

エドはアルとの昔話を中断して携帯のメールを開ける。

「兄さん!!」

そんなエドにアルはムッとして携帯を取り上げた。

「あっこら!返信できないだろ?!」
「朝直接言えば良いじゃん!今は僕だけをかまっててよっ!」
「お前はガキかっ!」

「ガキで結構だよ〜」
「こら待てアル〜ッ!!」
「あははは♪僕を捕まえてごら〜ん♪」

今年初のささやかな喧嘩をしつつドタバタと家中を駆け回る兄弟たちを見、父と母はいつも通りイチャつきながらその様子を眺めていた。

「やっぱり家族っていいねトリシャ」
「えぇ…でも夫婦もいいわ。ね…あなた…?」



「アル!いい加減にしろよ!!俺は病み上がりなんだぞ!?…こんの…っあ!」

苛々が限界に達したエドがアルに拳を振り上げるとアルは待ってましたとばかりにその手首を捕まえて引き寄せる。


そして




ちゅっv


「今年初のキ・ス♪」
「ななななな何してんだお前は親の前でぇっ!母さんが見…」
「大丈夫だよ」

「え…?あ…」


兄弟二人の視線の先には自分たちと同じ事をしている両親の姿があった。






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