ロマンスの神様

□不思議転校生
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「「おはよう、エドワード、アルフォンス」」

「おはよう、父さん母さん」
「はよ〜」

エドとアルがきちんと制服を着てリビングに降りてくると、朝食の準備をしている母と新聞からひょっこりと顔を出した父がいつものようにニッコリと兄弟に笑いかけてきた。

兄弟もそれぞれいつものように返すとテーブルの席の、自分たちの定位置に着く。

「あっ!やば!」

しかし席に着くなりアルは突然また立ち上がると、急いでテレビの前に移動した。

「どーしたんだ?アル」

何事かとエドもアルの後を追ってテレビの前にやってくると、アルが慌てて点けたテレビの画面が映し出したのは…

『今日の占い☆星座ランキング〜!!』

朝の星座占いだった。

「よ、良かった間に合った…!」
「何だよ占いかよ…女じゃあるまいしくだらねー。」

無事タイトルコールを聞けてほっと胸をなで下ろすアルの横で、エドはあからさまに呆れた声を出した。

「やっぱりこれを見ないと1日は始まらないよ♪」
「どーせ適当に言ってるだけだぜこんなの。信じるだけ無駄無駄。」

「もー兄さんたら!僕の毎朝のささやかな楽しみにケチつけないでよ!」
「へーへー…」

『第1位!★★座の人!全てが絶好調の日☆それに素敵な出会いがあるかも♪ラッキープレイスは階段!』

「うぉお!俺じゃん♪」
「…」
(兄さん今信じるだけ無駄とか言ってたくせに…)

『第2位!☆☆座の人!』

「僕だ♪」

『恋愛運絶好調♪ラッキーカラーは金色!』

「兄さんの髪と目の事だねv」
「な、何で俺の事なんだよ!金色なら他にもいろいろあるだろが!」

「自分に都合のいいように解釈できるのも占いのいいところなんだよ兄さんv」

「…さいですか」





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