ロマンスの神様
□今日もプチ欝絶好調
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「アルフォンス!アールフォンスって!おーーーい!!アルフォンスッッ!!」
「あ、は、はいっ!?」
しばらくぼーっと暗い自分の世界に籠もっていたアルフォンスだったが、エドの一際大きな声によって突然現実の世界へと引き戻された。
「どうしたんだよアルフォンス」
考え事か?と顔を覗き込んでくるエドに、アルフォンスは何とか笑顔を作りながらすいません、僕実はまだ寝ぼけてるんですと誤魔化した。
「ところで何か…?」
「ウィンリィ。」
「?」
その単語の意図が掴めず、アルフォンスが軽く頭を傾げるとエドは次にすっとアルフォンスの背後を指差した。
「だからウィンリィが呼んでるって」
「え?」
エドの指差す方向に従って後ろを振り返ると、なる程、ムッツリ顔に腕を組んだウィンリィがギロリとアルフォンスを睨み付けていた。
「このあたしの呼びかけを5回も無視するたぁ、あんたい〜い度胸してんじゃないの」
「うわぁっ!!?」
その目つきのあまりの恐ろしさに、アルフォンスは思わずエドの腕にしがみついてしまった。(それを見てアルの目つきまで悪くなった)
「あ、す、す、すいませんウィンリィさん…っ。ぼぼ僕全然ウィンリィさんの声に気が付かなくて………っ」
「ほらほらウィンリィ。アルフォンスが怯えてるだろ」
アルフォンスに頼られたのが嬉しかったのか、ウィンリィを諌めるエドの声は言葉とは裏腹にどこか嬉しそうだった。
「ふん!失礼ね!…何よちょっと睨んだくらいでビクビクしちゃってさ!あんたそれでも●●●●付いてんの!?」
「!!」
「!!」
「!!」
ウィンリィのはしたない言葉にアルフォンスだけでなく、同時に思わずエドもアルも顔を引きつらせた。
「お前こそ本当は付いてんだろ…」
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