ロマ神SS
□団地妻の淫らな昼下がり*
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数年後
エドとアルフォンスはめでたく結婚しました。
エドは専業主婦になり、アルフォンスは某有名株式会社に就職してサラリーマンになりました。
二人は、二人の実家のある町の、隣りの町に引っ越しました。そして今は会社の保有するマンションに暮らしています。
隣り近所が皆会社の上司だったりするので二人にとって周りに気を使うばかりの毎日でしたが、家賃が他のマンションよりも安いのでそこは我慢です。
エドは毎朝、慣れない早起きをして旦那様の為に朝ご飯とお弁当を作ります。
そして玄関先でいってらっしゃいをするのです。
「いってきます」
そして今日も、いつものようにキッチリとスーツを着こなした旦那様を玄関先で送り出します。
「いってらっしゃい」
ニコ、と微笑み、アルフォンスが開けた玄関が閉まるまで健気に手を振り続けました。
「…はぁ。」
そこまで終えると、ダラリと笑顔を崩し、エドはのそのそとリビングへ向かいます。
「………」
それからソファーにダイブして、朝から早々にお昼寝タイムです。…これがエドの、最近の朝のお決まりコースでした。
しかしエドは別に眠いわけではないのです。
ただ、無気力なのでした。
朝起きてご飯を作り、夫を送り出してそれから掃除洗濯、買い物に行ってお風呂を沸かして夕飯を作って夜遅く帰ってくる夫を出迎える…という事の繰り返しが最近とてつもなく虚しく思えているのでした。
しかも毎日疲れて帰ってくるアルフォンスは夕飯とお風呂の後はすぐに爆睡…。健気に夫に尽くす妻を、全く可愛がってくれないのです。
エドも可愛がられる努力をしないわけではありませんでした。
髪型を変えてみたり、ちょっぴりセクシーな服でお出迎えしてみたり、精の付く夕飯にしてみたりといろいろやってはみているのですが、どれもアルフォンスには見向きもされませんでした。
現在結婚一年目…
一年目にして二人はすでに倦怠期に入ってしまったのでした。
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