ロマ神SS
□Chocolate☆Panic
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※バレンタイン
「おーっす!エド!チョコもらったか!?女!から!!」
朝エドが教室に入ると早速ピットが絡んできた。
ピットはエドが女性からよりも男性からの方が圧倒的に人気がある事を知っている。
実際今エドの鞄にはすでに数十個の、男性からのチョコがごっそり入っている。
「…お前こそどうなんだよ。ウィンリイからチョコもらえたのか?…まぁお前の事だから最低義理くらいもらえてるよなぁ?まさか義理すらもらえないなんて事は…有り得ないよなぁ〜?」
「うっ…。」
エドがお返しとばかりに意地悪な質問で返すと、途端にピットはガックリとうなだれた。
「…ご愁傷様。」
「くっそー!ウィンリイの奴ギリでもいいからよこせってんだよな!エド、こうなったら今日の帰りどっか遊びに行こうぜ!!」
しかしピットは普段からウィンリィにフラれ慣れている為すぐに立ち直ると、早速放課後気晴らしに行こうとエドを誘った。
「だめ。悪いけど俺はお前と違って今日は忙しい身なんでな」
しかしエドは即答でそれを断った。
「はぁあ!?何だそれ?!何なんだよエド!!うわ…お前まさかついに決心したのか!?」
「…?何を」
ピットは神妙な顔つきでエドを見つめた。
「男同士でデートする事を…!」
「んなわけあるか!」
そしてエドは呆れ顔でこれも即答した。
「ま、まさか女!?」
「近い。女性の為ではある。」
「な…何いぃーっ?!そんな事は神や俺が許しても弟が許さないぞエド!!断じて許さないぞー!?裏切り者ーー!!」
エドは喚くピットを綺麗に無視して自分の席についた。
(ふふ…楽しみだなぁ)
「何ニヤニヤしてんだよ!ムカつく!!」
「はっはっは。ひがむなひがむな♪」
苛つくピットにヘッドロックをかまされながらも、エドはしばらく笑ったままだった。
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