□Himmlische
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あのときは、本当に目の前が真っ暗になった…










気が付くと、布団の上に寝かされていた

一瞬、さっきまでのことが夢なんじゃないかと思ったけれど、あの時嗅がされた薬のせいか鈍く痛む頭と倉の中のどこにもナナリーがいないという事実が、先程の出来事が夢ではないことを示していた

そのことを認識した瞬間、倉を飛び出していた

雨が降っていたが、そんなことどうでもよかった
ともかく、一刻も早くナナリーを見つけ出さなければならなかった

(ナナリー!何で…何で…ナナリーが!?
何で…私じゃなくてナナリーが!?
スザク……お願い!!ナナリーを助けて…
誰でもいいからナナリーを助けてっ!!!)

ナナリーが既にこの屋敷にいないかもしれないという可能性さえも考えられずに走り回った

そして、雨の中一人立ち尽くしているスザクを見つけた

藁にもすがる思いで、スザクに話し掛けた

「スザク!!」

スザクはもどかしいくらいゆっくりと顔をあげてこちらを見た

「……ルルーシュ」

「スザク!!ナナリーが…ナナリーが、どこにもいないんだ!!
スザクも一緒に捜して…!!」

ナナリーの名を聞いた瞬間、スザクの体がビクリと震えたのにも気が付かなかった

「あ……ルルーシュ…ナナリーは……」

「ナナリーは?!何か知ってるのか!?
スザク!!」

「…ナナリーは……ナナリーは……も…う…」

「…もう……?」

考えたくもない考えが頭の中をよぎった
(まさか…ナナリーは……イヤッ!!
わかってる……けど……スザクの口からだけは……聞きたくない!!)

「スザク……ナナリーは……どこ…?」

「この…な…か…」

何も言わず、建物の中に走り込んだ




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