正月
□開店間近
1ページ/1ページ
扉の外には見事な門松が。
店のテーブルの上には可愛らしい鏡餅が。
今日ばかりは店内の音楽も元旦を感じさせる琴を選び。
「よ〜し、開店5分前」
義人が全員に声をかける。
ホスト達がエントランスに集まってきた。
ここで最初に入ってきた客に挨拶をする。
NO.1の零一が中央に。
NO.2の貴文が隣につく。
「開店4分前〜」
勝己達は身だしなみを確認した。
今夜は袴。
オープンしてからはじめての正月イベントなので皆、着物に戸惑っている様子。
「開店3分前〜」
けれど開店の時間が迫れば、そんな気持ちは表情から追い出す。
自分達はプロで。
お客さまをもてなすことが仕事。
「開店2分前〜」
ホストとしての顔つき、雰囲気。
「はい、開店1分前だよ〜」
なによりも。
自分達の姫を迎えたい。
「開店!」
義人の凛とした声がエントランスに響く。
ボーイ達が重厚な扉を開ける。
最初に入ってきたのは―
「ClubGSにようこそ……姫」
貴女のお目当てのホストが、手をさしのべて微笑んだ。
→fin←
>開店直後へ
>選択画面に戻る
>店に戻る
>TOPに戻る