短い話
□50.月光
1ページ/2ページ
「満月でよかったですね。」
私は大佐の席の後ろにある窓から身を乗り出して、遠くに目を凝らしながら言った。
「そうだな。」
私は生まれたときからずっと中央に住んでいるが、こんなに大規模の停電は初めてだ。
暗い。でも明るい。
今のところ事故や騒動の通報もなく、静かな夜だ。
「伍長、君はもう帰ってもいいよ。」
「そうね。私たちでどうにかなりそうだから。お疲れさま。」
大佐と中尉のお言葉に甘えて、今日は失礼することにした。
.
→
次へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ