桜 ノ 夢

□光
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城下に行くのは苦手だ…。
人と交わるのが億劫でたまらない。


―――城下に潜入する任務はあまりなかった。というのも、殿が拙者の性分を知っており、彩女に託すようになっていた。


彩女は城下が好きだ。そういうことに関しては、あいつは闇より光が似合う。


拙者より――


『力丸?行かないのかい?』

力丸の考え事は彩女の言葉遮られた。



『あぁ…行ってくるでござる』



彩女の力ないヒラヒラとさせた手が力丸を送り出した。


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