桜 ノ 夢

□別離 〜番外編〜
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『警戒を怠らぬこと…でござるな』

 

 

 

 

 

 

『ちっ…やっかい事かい』
 

 

 

 

 

 
彩女はぶつくさ言いながら、自室へと帰っていった。
 

 

 

 

 

 

 

 
一人になって、力丸は何を考えるでもなく壁に寄り掛かって座り込んだ。
 

 

 

 

 

 

 

思い出すのは愛しき者。

 

 

 

 
笑顔


 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 

 

 
温かい心

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
『髪の色、綺麗ですね』

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 
あの言葉で救われた。
 

 

 

 

 
力丸は己の髪をくしゃっと掴んだ。
 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 
『……無事で…』
 

 

 

 

 
ぽつりと発した言葉。

 

 

 

 

 

 

 
この言葉が伝わることがないとは思わなかった…

 

 

 

 

 

 

愛しき者の最期を
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 












 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
〜終〜

 

 

 

 
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