Twins
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「着いたねー。」
「……うん、…。」
汽車が止まり、僕たちははぐれないように外に出た。
初めて見る景色に、新入生はほとんどが浮き足立つ。
だのに、彩音とアシュレイはのんきにも先のセリフを吐いた。
笑って、微笑んで、そこだけがほのぼのとした雰囲気。
それを聞くレグルスだって、落ち着いている様子だ。
僕とアナトール(とロニー)はさっきからそわそわしっぱなしなのに、なんなんだろう、この落ち着き様は。
やっぱり魔法界で育った子は違うのだろうか。
いや、でもそれじゃあロニー坊やの説明がつかない。
………………。
結論。
この三人が異常なんだ。
よし。
アシュレイは、初めて会った時のように、車椅子に座っている。
その後ろに回り、サドル持っているのが彩音。
そのすぐ側にレグルスが立っている。
さらにその後ろに僕とアナトール(とロニー)。
僕たちははぐれないように、と固まって歩いていた。
そんな時、懐かしい声が聞こえた。
「いっち(一)年生はこっちだー!いっち(一)年生はこっち!」
僕とアナトールは目を輝かせた。
この声は間違いなく僕たちの大好きな大きな友達。
「いっち(一)年生はこっちだぞー!」
「ハグリッ…「ハグリッドー!」
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