Catants
□十
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「ラキ、こちらはルビウス・ハグリッドじゃ。きっと君に素晴らしい経験をさせてくれるじゃろう。」
「よろしくな、ラキ!」
「…よろしく」
訪れたのは、森の近くの小屋。
紹介されたのは、大きな男。
細身のラキと比べるとまるで大人と子供。
いや、大人と赤ん坊。
ラキは首が痛くなるほどに顔を上げた。
「アーサーも今まで通り来てくれる。わからないことがあったら、また聞くといい」
「わかった」
怪我は完治した。
医務室にいる必要はなくなったから、とリハビリを兼ねてハグリッドと共に働くことになった。
ハグリッドは学校の鍵と領地の番人をしているらしく、主な仕事は森の管理だと言われた。
傷付いた動物たちを保護して治療し、また森に帰すらしい。
「じゃあ、森へ行くか」
「ああ」
こうして二人の共同生活が始まった。
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