リク物語

□pass each other
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「美味しい?」

「はっはい!」


放課後の応接室
部屋には雲雀と綱吉がソファーに向かい合い紅茶を飲んでいた


き、緊張する…


このお茶会が始まったのは突然だった。
1ヶ月前、6限目の最中に雲雀さんから放送が流れ応接室に呼び出された。
扉の前でうろうろしていたら中から雲雀さんが出てきてソファーまで引っ張られて、殴られるって思って目を瞑った。
でも一向に痛みがなく、そ〜っと目を開けたら、はい、って紅茶を渡された。

驚きながら一口飲んだら家とは全然違くて良い香りが鼻を抜けて、甘さも俺好みで、とてもとても美味しくて素直に言ったら

一瞬、ほんの一瞬だったけど優しく笑ったんだ。


それから週に3〜4日くらい呼び出されてお茶会をしてる。


俺はこの時間をとても大切にしてる。
だって、俺はずっと雲雀さんが好きだったから…
嬉しさとか恥ずかしさとか緊張で、上手く話は出来ないし、会話らしい会話もないけど、一緒にいれるだけで幸せだから




それが雲雀さんの気紛れでも………



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