☆CP小説Garden☆

□お嫁さんの条件
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「今日の昼飯遅いのぉ…。」

「今日の当番誰だよ?」

「ひよ里や!」

「珍しいデスね…時間に厳しいひよ里サンが…。」

「何かまたヘソ曲げてんじゃないのか?」

「う〜ん…ちょっと様子見てきてみるかい?」

いつもより30分は遅れている昼食。

皆が痺れを切らし始め、ローズが様子を見に行こうとした時だった。



―チュドーーーン!!!

「「きゃあああああああ!!!」」



「「「!!!?」」」

鳴り響いた、爆音と悲鳴。

「ひよ里!?」

「白!?」

二人の悲鳴に、真子と拳西は悲鳴の出所…調理場に向かった。




















「ひよ里!どないしたんや!?」

「白!大丈夫か……………って、何だこりゃあ!!?ι」

慌ただしくそこに到り着いた二人が見たもの。

その光景に、真子も拳西も目を丸くした。

「……ひよ里…お前、何してんねんι」

「どうすんだよ…ι調理場破壊して…ι」

そう。

先ほどの爆音は、調理場が破壊された音。

今はもう、見るも無惨になった調理場。

「ウ…ウチやないわ!!(汗)」

あらぬ疑いを掛けられ、必死に否定するひよ里。

しかし、いつものような勢いが無い事で、二人はますます疑いを高める。

「今日の当番はお前だろ?お前以外に誰がいんだよι」

「何の実験しとったかは知らんが、早よ片付けろや。」

「せやから、実験の失敗やないわ!!(汗)」

否定は否定でも、いつもだったら罵声の一つも浴びせながら逆切れするはずのひよ里が、ただタジタジと否定するだけの姿に、二人も流石に不思議そうにしていたが…。

「せやけど、お前以外に誰がこない破壊出来んねん…。」

「お前の器具がねえとここまでは無理だろ…。」

「〜〜〜(怒)」

言いたい放題の真子と拳西。

ひよ里がいい加減、ブチ切れそうになった時だった。

「そういやひよ里…白は一緒じゃねえのか?」

「…そういや、白の悲鳴も聞こえとったよな…。」

「………あ〜…白は……」



―ガラガラガラ…



瓦礫が動く。

「白!」

そこから出てきたのは、若干煤けた白。

「大丈夫か?ったく…ほら、手…」

瓦礫の中の白を助けようと手を伸ばした拳西だが…。



―バシィッ!!!



「―!!」

思いきりその手を払いのける白。

「…っんだよ!?せっかく人が助けようとしてやっ…「拳西の助けなんかいらないッ!!」

えらくご立腹な様子の白。

「………白?」

その様子に、さすがに拳西も怪訝な表情を向ける。

「どうせ白は壊すことしか出来ませんよ〜だッ!!拳西のバカぁ!!!」



―ドンッ…ダダダダダ…



「おいっ…白!?ι」

捨て台詞を吐いて走り出した白。

「Σあかん、白!そっちはウチでもよう分からんねん!!!戻りや!!」

部屋の奥へと駆け出したのを見て、必死で呼び止めるひよ里だが、それは聞かずに白は走り去ってしまった。

「………ひよ里…?まさか、これやったん…ι」

「……言いたないけどな…否定はせん…ι」

一生懸命だった白の姿を見ている分、事実とはいえあんまり大きな声で言いたくはない様子のひよ里。

「つーか何でアイツが調理場なんて居んだよ?ι」

当番でもねえくせに…と訳が分からない様子の拳西。

「オマエのせいや、拳西!!!」

ひよ里が、いよいよ怒鳴りつけ始める。

「はぁ!?俺!?ι」

ますます訳が分からなくなっている拳西。

「オマエが余計な事言うたから、白が料理しよなんて思たんや!!」

「???俺はアイツに“料理しろ”なんて一言も言ってねえぞ?ι」

むしろ逆だ、と。

“調理場には入って来んな”と言った筈だ、と反論する拳西。

「オマエが“結婚するなら料理は出来た方が良え”言うから、白が必死になっとったんや!!!」

「はぁ!?んな事………―!…ッあん時か…!!」

ようやく原因を突き止めた拳西。

「それをオマエら粉々に踏み砕きおって……(怒)」

二人は“ひよ里が起こした事”だと思ったからこそ、この惨状に対して文句を連ねたのだ。

しかし、それが全て白が拳西の為にと料理を頑張っていた結果なのなら…。



―ダッ



「Σちょお…拳西!?」

白が走り去った方へと駆け出した拳西。

「ひよ里…悪ィがそこ、何とか直しといてくれ。あのバカは俺が連れ戻す。」

「そやけど、部屋の奥はウチかて分からん…それでどないして探すんや!?」

今は霊圧を消しているらしい白。

「………心当たりならある。」

一言残すと、拳西も部屋の奥へと消えていった。

「…………オマエは行かんつもりか?(怒)」

「行けるワケないやろ…ιあの二人に当てられるだけや。」

「後で白に土下座しとけや。」

「何でお前に言われなあかんねん。…ところで、ホンマにコレ、料理だけでこないなったんか?ι」

「………信じられんけどなιところでハゲ、オマエも片付け手伝いや。」

「Σ何でやねん!?」

「ウチにいらん濡れ衣着せたからや!!」

「!ιιι」
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