☆CP小説Garden☆

□アナタ不足解消法
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『じゃあ隊長、6時に隊舎門前で待ち合わせですからね〜♪』

『Σは!?おい、松本!お前、午後の仕事がまだ…っ!』

『めいっぱいおめかししてきましすから、期待してて下さいね〜v』

『な…っ!!////』





そう言って、松本が出て行って既に六時間が経過した。

夕刻6時。

松本が隊舎門前で待ち合わせに指定した時間だ。

なのに…。

「なんで、あいつは来やがらねぇ!?(怒)」

せっかく、松本がやたら楽しみにしていたみたいだから、一人で必死になって仕事片付けたってのに。

残業が長引かないように、それこそ部下たちにも檄を飛ばして必死に今日の仕事を(松本の分も含めて)終わらせたってのに…。

「馬鹿みてえじゃねぇか…。」

約束の刻限をとうに過ぎても現れない彼女に、悪態をつく。

それでも、もうじき彼女が来るだろう事を思えば、隊舎の中に戻る気にも、自室へ帰る気にもならなず…。

やっぱり俺はどうしようもない大馬鹿野郎だな、と呆れていると…。

「たぁ〜〜〜いちょ〜〜〜!!」

少し遠く離れたところから、間の抜けた松本の声。

一人さっさと帰ったくせに、約束の刻限を過ぎるたぁどういう事だ!?

そう、文句をつけてやろうと振り返ったのだが…。

「ごめんなさい、隊長。遅れちゃって…!」

パタパタと小走りに近付いてきた松本は、いつもの見慣れた死覇装姿ではなく…。

「お前…どうしたんだ?その格好……。」

「ああ。これですか?どうです?似合います?」

その場でクル、と一回転してみせた松本。

それは以前、雑誌に載っていた着物を松本が買うのをどちらにしようか悩んでいた時に、俺が適当に(とはいえ、それなりにちゃんと見はしたけどな)示した、あの着物を着ていた。

「あ、ああ…、……に…似合ってんじゃ…ねぇ、か?////」

見慣れない彼女の姿に、顔が熱くなる。

つうか、その着物…今度の非番でデートする時に着る、とか言ってなかったか?

(松本曰く)デートはデートでも…今日は非番じゃ無ぇぞ?

「もう、次の非番のデートまで待ち切れなくて、着てきちゃったんですよ〜vV」

しかしその疑問は、松本がハートをやたら撒き散らしながら、解決へ導いてくれた。

「?…!隊長…顔、赤いですよ〜?」

ニヤ、と意地の悪い笑みを見せる松本が小憎たらしい。

「〜〜〜うるせぇっ////」

居心地の悪さで、強がりに悪態をついてはみたが…。

「ふふ(笑)。さ、行きましょうか?」

差し伸べられた手に。

「……ふんっ!////」

自分のそれを重ねれば、居心地の悪さはスゥ、と引いていった。
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