main
□そと
2ページ/4ページ
「えっ、お金?」
初対面の奴に言われる言葉なのか?
「あぁ。そうだ。水道料金。意味わかるか?」
あぁ。理解したってばよ。取り立てに遭ったて事か。
「何円?」
「千円だ。」
高っ!!
「あ、あのー。高くありません?」
不意打ちに遭ったため、思わず敬語になってしまった。俺らしくもない。人生初敬語デビューがこんな、こんな事の為に浪費するとは。
「高いだと?俺の設けた取り立て請求金額にけちつける気か?」
激しくけちつけたい。が、こうなりゃ、払うしかないのか。
「あ、あのー。千円でどこまで飲めんの?」
少しでも、多く頂いてやる魂胆だ。
「一口に決まってるだろ。」
黒髪はさも当然そうにいう。コイツは感覚がおかしい。ただの水が一口千円なんて、
「お前、悪徳商法だな。」
「俺が、[悪]だと。ふざけんな。その井戸の水は特別だ。おいしかっただろう?」
怒ってる。声低くなった。けどその声もきらいじゃない。
多分悪という言葉が嫌いな正義を掲げたスカシ野郎だコイツ。
「あーおいしかったんじゃない。」
水に美味しいもまずいもくそもあるのかよ。
「なんだその腑抜けた返事。」
ナルトにはこれが腑抜けた返事には到底思えなかった。千円なんかを請求されれば誰だって思うはずだ。
「千円よこせ。」
「ない。」
黒髪がはぁ!?と眉を寄せる。
「一円たりともありません。」
ナルトがそういうと、黒髪は「さては、お前俺によこす金は一円足りともないって、言うつもりだな!」と嫌疑をかけられた。
「本当だってばよ!」
「跳べ!」
カツアゲかよと、ナルトは驚かされつつ跳ぶ。が、まったく音はたたない。
「嘘だろう?」
ざまあみろ。
俺に金を求めるお前が悪い。
「金無しか・・・。」
黒髪は心底残念がっている所をナルトは勝ち誇った。が、ナルトは何も解決に繋がる事はしていないのだ。
「しかたないな・・・。」
手に力をいれながら、許してくれる!!と、ナルトは期待した。
「しかたない。カラダで払え。」