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□そと
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あれから、行きしなに通った山道をバケツを抱えながら帰るのは至難の業だった。そして最後の最後に俺は大失敗を犯した。

サスケの井戸に着いた時だった。
自分の前を歩いていたサスケが、足をとめた。
自分も足をとめた。
何かあるのかってばよ、と尋ねる前にサスケが後ろ向きのまま、耳を真っ赤にした。
サスケの髪が耳にかかったままだった。

「きょ、今日はありがとな。」
わざわざ俺なんかの為に、来てくれて。ありがとう。

と、サスケが言ったのだった。口がかなり震えているのは、サスケの耳元でわかった。サスケの言葉の後半は、もう口パクに近かった。
が、俺にはわかる。こいつが、何を伝えたいのか。

「は、早く来いよ!このドベ!井戸に水をいれるぞ。」

ナルトは笑った。
「あー今行くぜ!」

と、ナルトはバケツを抱えたまま走りだした。

その時だった。
走るとバケツの中の水が、波になりナルトはバランスを崩した。

そして勢いよく前に、ずっこけたのだ。

バケツの水が前に居るサスケにかかり、バケツ自身がサスケの頭にすっぽり被っていったのだ。

サスケは頭突きをくらったかのように、後ろへ倒れていった。

ナルトはバケツを被ったサスケに前へ抱き着いて行くかのように倒れていった。



まさしく人間ドミノであった。


「なぁにすんだぁ、このぉ、ウスラァドベェ!!」

サスケはバケツ帽子を被りながら叫んだ。バケツは、サスケの声の拡張器となった。

一方のナルトは、サスケを抱きしめつつ、サスケのおへそにブチューとキスをしていた。

サスケは足を大きく挙げた。サスケのつま先はナルトの股間に直撃した。

「んぎゃああ!」
ナルトの人間のものとは思えない悲鳴が響いた。

サスケは足を挙げた反動で立ち上がり、バケツを脱いだ。

以前としてナルトは地面にはいつくばり、股間の痛さに嘆いていた。


立ち上がったサスケは、びしょ濡れであった。
「こんのぉ!役立たず!仕事増やしてどうするんだ!明日も来い!」



やっぱ俺ってばコイツがだっいきらいだ
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