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□第214章
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「…小学生の時よりちょっと下…もう十数年前…かなあ…はあ…」
四引達也…二重人格
四帆光一…多重人格
一言で表すとこの2人はこんな感じだが、四引はこれがまた"極端"であり、四帆は性格みたいなものというのがこの2人の似ている部分の違いである。
四引達也が二重人格になったのにはもちろん理由がある。
それは……。
羅木「父親の行方不明と母親の死が原因…ということですか?」
小豆沢「とりあえず…順を追って話すね。達也は父親の記憶が無いって言ってるんだけども…」
四帆「うん言ってたな…」
※ 第65章参照
小豆沢「俺は達也とは小学校からの付き合いだったんだけど…小学校の時だからそんな確実な記憶でも無いんだ。小学校の低学年?辺りまでは…どちらかというとタツヤの性格の方が強かった気がするんだよね」
四帆「えーと…?」
羅木「試合モードの四引くん…という解釈でいいですか?」
小豆沢「ああ、うんそだね。でも高学年くらいかな?元々ストイックに野球に打ち込んでたと思うんだけど…お母さん死去しちゃったでしょ?んで今はお祖父さんとお祖母さんと一緒に住んでる…んだっけ?」
四帆「家が近いからよく遊んだり一緒に過ごしてはいるけど、"住んでる"とはちょっと違うんじゃないかな」
小豆沢「そうそう。それが割ときっかけかなと思うんだけども…そこを境に達也の性格が強くなった…と言うか変わった?ってくらいになっちゃって今に至ると」
羅木「普段の四引くんなわけですか。僕達は中学からの付き合いなわけですから、普段の四引くんとしか付き合ってきてないんですけどもね」
小豆沢「うん。だから俺は割と今の達也とは違うタツヤともよく喋れるんだけども…challenge高校ではタツヤは試合の時しか出て来ないと…」
四帆「ああ、ウザイくらいポーカーフェイスだぜ?俺はあれを崩そうと一苦労してるんだが」
羅木「日本語の使い方が違うような」
四帆「まあ気にしないでくれよ」
小豆沢「だから…まあ母親の死の理由辺りがミゾなのかと…」
四帆「そこまでは、分からない?」
小豆沢「元々身体の弱い人だったらしくて、元気は無いっちゃなくて弱々しいんだけども、ちょっとのほほんとしてて、でも凛とした感じはあって…だからある意味今の達也の性格に似てる感じはあるんだけどね。達也のお母さん」
羅木「死の原因何でしたっけ?」
小豆沢「過労死…」
四帆「達也のせいで事故ったとか…そういうパターンじゃないと?」
小豆沢「…どうだろ?」
羅木「人格が変わった、と言うならそういう可能性がありそうなんですけどね。四引くんのトラウマになっているはずなんです」
小豆沢「トラウマはおかしいんだよ。だって…別に崩れてるわけじゃないじゃん?」
四帆「そうだよな。別に地雷踏んだっぽい雰囲気は無いし」
羅木「そこら辺がポイントにはなりそうです…が、こればっかりは四引くんに聞かなきゃ分からないですよね」
小豆沢「でも…」
四引「あぁースッキリしたぁーっ(・∀・)」
その時四引が帰ってくる。
四帆「汚っ」
四引「えΣ(゜д゜;)」
小豆沢「(切り替え早っ!さすが光さん( ̄□ ̄;))」
羅木「(四帆くんの長所ですよね。色々な性格してますから様々な状況に対応出来るようなものです)」
四引「何の話してたの?」
四帆「え、知りたい?」
小豆沢「(うっわ( ̄□ ̄;))」
四引「うん…?」
四帆「四引の両親の話だよ」
四引「ああそれかぁ。俺も小さい頃だったからか、割と記憶あやふやなもんであんまりはっきりしてないんだよね。それにあんまり自覚?と言うか認識がイマイチ…(^_^;)」
四帆「どういうこっちゃね」
小豆沢「……?」
四引「何て説明すればいいかな〜」
小豆沢「じゃ、じゃあ順番に説明してってよ!話したくないなら別に良いんだけども」
四引「うんうん、聞かれたんだから別に素直に答えるよ。えっと、具体的な年月は覚えてないけど…」
四帆「…………」
羅木「…………」
小豆沢「…………」
割とすんなりと話して貰えそうか?
四引「…小学校の時に…えっと…えっと…」
四帆「…………」
羅木「…………」
小豆沢「…………」
四引「……………」
シーンとなる空間…。
四引「…悪い、ちょっと…話せないや」
四帆「え?」
四引「オレ…ちょっと爺さんの所に行かなきゃならなくなったから今日せっかく来てくれたけど帰ってくれるか?」
羅木「……分かりました。ある意味突然の訪問でしたからね。四引くんも用事があったかもしれないのに確認せずに遊びに来てしまったわけですし」
四帆「は?お、おい羅木…」
羅木「それでは失礼します」
そして3人は外に出る。
四引「………………」