short(旧)

□今日と明日の狭間で
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満月がぽっかりと浮かんでいる深夜、私はようやく家に着く。
扉に鍵が掛かり、明かりも付いていなかったので、誰もいない、もしくはもう寝てしまっているのだろうと思った。
あいつらもそれぞれ疲れているだろうから。
夜の里は、いつもと同じく静まり返っている。
不思議と今夜は、カラスの様に屋根の上を行き交う奴らもいない。
こんな時間に動いていたのは、私だけのようだ。
時間が止まってしまったのではないかと、一瞬思った。
しかし、淋しさを感じている余裕はない。
私は重たい扇子を引きずり家へ入った。
酷く疲れていた。
ここ連日の任務がかなり負担となっているようだ。
もちろん我愛羅には、そんな素振り一切見せないのだけれど。
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