小説。

□俳句作るのってなかなかムズイよね。
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「もう・・・骸はここにいていいから大人しくしててよね。」

「いえいえ。そう言うワケには行きません。
でもさっきから何をしてるんですか?」

プリントを取り、内容を読む。

「あぁ。宿題だよ。なんか・・・俳句を作れとか。」

「ふむ・・・中々面白い課題じゃぁありませんか。俳句とはまた風流ですね。
しかし、なぜまだ何も書いてないのですか?」

「・・・・・・・別にどうだっていいだろ。」


少し間が空き、骸は「あぁ。」と綱吉の表情を見て理解する。


「もしかして俳句が作れなくて悩んでたのですか?」

「・・・・・・そうだよ。悪いか。」


いかにも「こんな簡単な事が出来ないのか」と言う目で見られてムッとする。

そんな俺を見て骸はふむ、と顎に手を置き、提案を出してきた。


「ではテーマを決めてはいかがでしょう?」

「・・・テーマねぇ・・・・」


そう言われても思いつかないんだけど。
うーん、と悩んでいると骸が綱吉の頭に顎を置き、まるで綱吉を挟むように言った。

「では僕が一句詠んでみましょう。」

「骸が?てかあまりひっつくなよ・・・暑苦しい。」

「そんな事どうだって良いじゃないですか。」


骸は綱吉を挟んだままポケットからメモ用紙とペンを取り出す。

「・・・パイナポーでも俳句作れるんだ。」


へぇー法律変わった?


と毒舌気味に言う。
するとナッポーは失礼ですね。と言い返す。

「これでも僕はずっと世界を見て来たのですよ?
俳句や短歌など、朝飯前です。」

「へぇー便利だな。」


知識が付いた代わりに常識を失ったみたいだけど。

しばらくすると俳句が出来たみたいだ。


「綱吉君、あぁ綱吉君、綱吉君!!(字余り)」
「えぇええぇーーッ!!??
5・7・5じゃないしなんで俺ッ!!??
てか本物は『松島や、あぁ松島や、松島や』だよねッ!!??
完全にパクってんじゃんッ!!
芭蕉とその俳句を愛する人たちに謝れッ!!!!」

「あぁ、あれは僕の俳句のパクリです。
おかしいですね。
パクリは禁止って注意書きして置いたのに。」

「ウソ付けッ!何百年前の俳句だと思ってんだ!!?
しかもその時代に俺生まれてないし、パクリって言葉も無いし!!!」

「ボンゴレの愛しさは古代から伝えられているのですよ。」

「壮大なウソ来たぁーーッ!!!」


ありえないよ、と俺は頭を抱える俺に骸はやれやれとため息を付く。
ため息を付きたいのはこっちだよッ!!!

もしかしてこいつの中ではその古代から伝説云々されてたりするんだろうな・・・
うん。絶対そうだ。絶対本当のことだと思い込んでるに違いない。

だってそう言う目してるし・・・
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