C+W

□これで誰も手は出せない
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何故、だ…?

「じゃあ、あそこで…」
「お前等はこいつと…」

皆さん、私を忘れて何かの打ち合わせをしています。
嗚呼本当に何かやらかしてしまうのですね。
知りません、私は知りませんよ。
もう関係のない人間なんですから。
…そう、もう関係ない。
なのに…

「……」

何故、私は此処にいるのだろう。
昨日でもうこの人達とは関わる事はないのに…
あれですか、あの言葉は「今日のところはもういいぞ」ってやつですか?
え、更に謎なんですけど!
まだ罰ゲーム的なのが続いてるんですか?
携帯電話の罪はそんなに重いんですか!?
そりゃ情報が沢山入ってますが…

正門にも裏門にもいなかったから油断してた、よ。
一応普段と違う道を通ったのに…捕まった。
またもや(確か)ガガさんと云う人に。
何故この道だと分かった…私を調べたんですか?
私の行動調べられるんだったら自分達で例の彼を調べられるじゃないですか!
全然私必要ないじゃないですか!
…何か、此処最近同じ言葉を繰り返しているような。
倉庫に連れて来られたとたん、ガガさんは私から離れ怪しげな打ち合わせだし…
何しに連行されたんだ、私は。
しかも…

「……」

人、増えてる。
昨日あの人達いなかったよね?
これまた強面な人達だ。
特にドレッド?編み込み?の人こ、怖っ!

「……」

そして先程(此処に来て)からもう1人の金髪の方に凄い見られてる!
視線が痛い、真顔は止めてください。
皆さん打ち合わせている中、貴方だけこちらを見ないで下さい。
と、鳥肌が!
目を合わせられません!

「なぁ、ガガ…ありゃ何だ?」
「ビビりな小動物」
「で、誰の?」

金髪の方がようやく口を開いた。
この人は先程からそんな事を思考していたのだろうか。
でも「何だ」は酷い…あと小動物って…ビビりですけれでも誰のでもな…


「天地の」
「えっ!」

ハッとして口を掌で覆う。
思わず気の抜けた、大きな声を出してしまった。
その声に打ち合わせをしていた人達が私に視線を向けた。
は、恥ずかしい…
何でもないです!どうぞ続けてください!

「あぁ、なるほど」

何納得してんですか、そこの貴方!
私は誰かの所有物になった覚えはありません!
それと彼氏なんていません!
…天地ってそもそも誰ですか?
この中の誰か…?恐ろしいよ!
ガガさんも何故肯定なんですかぁ!

打ち合わせをしていた人達は私から視線を外し、再開した。
…な、何だったんだよ今の!
特に何も言われる事もなく、私は胸をなで下ろした。
ただ、まだ誰かの視線が向いているような気がした。

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