故郷想いて、

□1・夕焼け雲
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この機を逃せば、あの狸…家康は更に肥える




俺と正則は、その肥えた狸を傘に使う




豊臣を…秀吉様の子、秀頼君を守る為に




…三成ぃ、ガチで気に入らねぇんだろ?





なら!!ケンカだ、ケンカ!!
豊臣のケンカ奉行なめんじゃねぇ!!




餓鬼



















清正、待て!!
馬鹿が、なぜ分からん!!奴の野心は明白だ
今奴を撃たなければ豊臣が、
俺達の家が無くなるのだぞ



頭使えよ馬鹿
良く考えろ。俺達と奴の力量を
今闘ってぶち壊れるのはなんだ?俺か、お前か!?



俺らの、家だろうが



とにかく良く考えろよ、馬鹿




















「はぁ…」


三成と別れた後俺は小さな溜め息をついた





きれいな夕焼けだ
ガキの頃、秀吉様やおねね様、あいつらと良く見た思い出がある



それにしても紅すぎだろ
戦で流れる血のような
どこか吸い込まれるような、不思議な感覚になる




















そこで俺の意識は

消えた












 夕焼け雲






 

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