戦国話
□2.As for the awakening and me…
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あたたかい
この、
温もりは…?
『ん…』
目が覚めたらまた違う風景だった。
『…和室?』
畳の良い香りがする
自然と心が落ち着く。
どの位眠っていたのだろう
もしかしたら寝てる間に全て元に戻ってたり、夢だった!っと期待を持ったが、みる限り何だか違う
和風的過ぎるでしょ
小さい頃、お母さんが好きで良く一緒に連れて行かれた昔の家?武家屋敷みたいな…
『わたし、どうなるんだろう』
静かな部屋に響いた
ここは何処だろう?
帰れるのかな?
一人頭の中で考えているとスッと寝ている部屋の障子戸が開いた
「…目が覚めたか」
入り口にはとてもきれいな顔立ちの男(女?)の人が立っていた。ほんのり赤みのかかった綺麗な髪、目つきはキツいけど何処か温もりのとれる目元、鼻筋がきれい
『あの、』
私を助けて此処まで運んでくれたのはこの人だろうか?
寝ている布団から身を起こし、丁度障子戸を閉めてこちらに振り向いた男性に尋ねる
『私、林の中で倒れてたんですよね?あなたが助けてくれたのですか?此処はどこです「落ち着け」』
一気に喋り、遮断されてしまった
『あ、すみません』
「まず、お前を助けたのはおねね様だ。そして此処は大阪城、秀吉様の居城だ」
…大阪城?
……秀吉?
なんで、秀吉…様?大阪城?私を助けてくれたのはおねね様?
軽くパニックになっている自分
『え?え?お、大阪城?秀吉様?…なんか戦国時代みたい。秀吉って豊臣秀吉…だよね???ってか、大阪!?』
選りに選って戦国時代!?
なぜ?どうして?
疑問ばかりが浮かぶ
やっぱりトリップ!?
「…」
男の人の目線も目に入らず私はこれからどうしたら良いのか、帰れるのか、
"一寸先は闇"
まさに今の私に等しい言葉だ
As for the awakening and me…
奇妙な格好に、この警戒心の無さ…
間者では無さそうだが、安心は出来ぬな