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客間と祖父母、両親の部屋からありったけの布団を出して物干しにかける。
夕日はかろうじて、という感じだから、明日ちゃんと干そう

『あー…でも一組足りないや』

「俺様忍だからいらないよ」

そういう訳には行かない。
この世界では人間は布団で寝なきゃならないんだから

「……」

『貴方も布団…あ!』

「ん?何か名案でも浮かんだのかい?」

前田の言葉に大きく頷くと、風魔の手を取った


『私のベッドで一緒に寝よ!』

「!」
「「「なっ!?」」」

驚く人達の後ろで、真田がプルプルと震えた


「は…」

『は?』

「破廉恥でござるぅぅぅぅぅぅ!!!!!」


キー…ン…

『っ…』

音は空気の振動。
これほどまでに実感したのは初めてだ。
家の中にいた人達も何事かと出て来た

「うるさいわ虎若子!」
「なんだってんだよ…」
「Hey,どうした?小十郎」

「それが…」

『なんか私のせいっぽい…』

右手を挙げて今の会話の内容を話すと、伊達がなる程な、と頷いた


「Honey,Don't worry」

『何?』

「俺がHoneyと寝て「政宗様」

片倉の一睨みで押し黙った

 
『でも他にどうしようもないし、この人なら変な事もしなさそうだし大丈夫でしょ』

「なつみ殿、貴女は男というものをわかっておられないのですか?」

『信じてるんで。それに、もしもの時は守ってくれるでしょ?』

首を傾げると、全員がため息を吐く。
お願い、と言えば、風魔がおずおずと頷いた

『はい。決定!じゃあ部屋決めるかー』

微妙そうな顔の男達を尻目に干し終わった布団を抱え、家の中に戻った

客間は3部屋だが、毛利がどうしても一人がいいと言うのでそれ以外を二人一組に分け、彼には祖父の部屋を使ってもらう事にした


ツヅク

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