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しばらくすると、健達が戻って来た

「なつみちゃんっ、どこまでやった?」

『…野菜の皮剥いて、お魚捌いただけ』

はぁ〜と安心したように息を吐く猿飛を殴り飛ばしたくなった


「毛利、お前ここにいたのかよ」

「うるさい」

ドスッと長曾我部に蹴りを入れて、スタスタとリビングに向かった。
長曾我部が脛を押さえてうずくまる


『大丈夫?』

「おー…慣れてるからな…」

……慣れてるんだ…。
そんな事に慣れるのは微妙だが、まあ大丈夫ならいい


「なつみ、俺帰るから」

「もう帰ってしまわれるのでござるか?」

ひょこっと顔を出した健に、真田が反応する。
健はそれに苦笑いを返した

「いや〜、もっとなつみの取扱いとか話しておきたかったんだけど、明日仕事早いからさ」

「そっか。じゃあまたな!」
「Good night!」

お見送り致す!と言う真田と、風魔、私の三人は、健の車までついていった。
健が車のエンジンをかけると、真田と風魔が驚いて後ずさった

「これは…本多殿もこちらに来ていたのか!?」

「ホンダじゃねぇけど?」


真田のおかしい発言は今に始まった事じゃないからスルーしよう

『健、今日はありがとね』

「またなんかあったら呼べよ」
 
勿論!と頷いて車から離れようとした時、ぐいっと腕を掴まれた


『何?忘れ物?』

「おやすみのチューは?」

『チュー?』


こてん、と首を傾げると、健ははあ…と息を吐いた後、真田と風魔に目線を移した

「お二人さん、こっちの世界では、寝る前にこうするんだよ」

そう言うと、ぐいっと私の腕を引っ張り、軽く音を立てて頬にキスをした


「「!」」

『…健』

「あははっ、おやすみ〜」

真田と風魔にニヤリと笑って、そのまま車を出した。
ったく…と頬を擦りながら振り向けば、真田が顔を真っ赤にしている。
ヤバい。これは…


「破廉恥でござるぅぅぅぅ!!!」


ツヅク

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