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「何なのだ、ここは…」
「Unbelievable…」
「随分と人が多いのですね…」

『キョロキョロしないの。行くよ』

エスカレーターにビビる三人を、早く!と急かして日用品のコーナーへ行く。
食器類や消耗品はまとめて買っておこう。
あと足りないといえば…


『服、買った方がいいよねぇ』

また健に頼んでもいいけど、自分の好きな服を着させてあげたい。
考えていると、片倉が申し訳なさそうな顔をしている

「なつみ殿、俺達はもう十分です。あまりお気を使いますな」

『えぇ〜、せっかくいいモノ持ってるのに…』

片倉の体を上から下まで見る。
筋肉質だがスタイルがいい。モデル顔負けだ

『よし、買おう』

「しかし…」

『お金の事なら心配ナッシングなんで。行こう!』

「小十郎、Honeyがこう言ってんだ。行くぜ」

渋っていた片倉も、伊達の一声でやっと頷いた。
紳士服売り場には、健がよく使うブランド服が置いてある


『…じゃ、自分の好きなのと…留守番組にも適当に見繕ってあげて』

「我は自分のものしか見ぬぞ」

『毛利さんは役立たずらしいので、二人共お願いね』

「なっ…」

 
反論しようとする毛利を無視し、私は私で自分の化粧品類を見に行った

10分後、元の場所に戻ると、服を抱えなんとも頼りなさそうな男達が立っていた


「貴様!自分ではぐれるなと言っておいて…!」
「どちらにいらしていたのですか?」
「もう離さねえ」

腰に手を回そうとする伊達をよけ、服を見る。
遠慮した気配があったので、私も選んだ。
最初の倍になった量に片倉のみならず伊達、毛利も驚いていたが気にせず会計を済ませた

「…How much?」

『No problem. さ、次行こう』

6ケタ台の買い物は、珍しい事じゃないのでそう答えると、三人は不思議そうな顔をしていた


 
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