カラフル
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「へぇ〜。この野菜は火を通すと甘味が出るんだ」
『タマネギは切るとき目が痛くなるから、注意してね』
「なつみ殿、この赤いのは…」
『トマト。それは生で食べられるよ』
夕飯の支度を始めた片倉と猿飛に料理本を渡すと、予想以上に喜んだ。
どうやら野菜も知ってるものと知らないものがあるらしく、片倉がとりあえず興味のあるものを買ってきたそうだ
「調理法がわかり、助かりました」
『いやいや。またわかんない事あったら聞いて』
「じゃあ早速、すぷーん、って何?」
『匙…ってそこから!?』
昨日、今日と、完全に料理については任せてたからなぁ…。本与えただけじゃ無理か。
よし!と気合いを入れ、エプロンを着けた
「なつみ殿?」
『今日の夕飯はハンバーグとポテトサラダ。あと、コンソメスープにしよう!』
「は?」
『洋食だよ。ほら、実践した方がわかりやすいしね』
「ちょ、ちょっと待って。なつみちゃんがやるの!?」
『猿飛さん…私は正しい調理法に従ってやればちゃんと料理できるんだよ?』
たまに冒険したくなるだけで、料理自体は人並みにできる。
健のせいでおかしなイメージがついた
『とにかく大丈夫だから。ほら、冷蔵庫から挽き肉と牛乳と卵出して』
「う、うん…」
『片倉さんはポテ…ジャガイモとタマネギの皮剥いて!』
「承知しました」
二人に指示を出し、自分も調味料を集め出した
しばらくすると、二人も、私がちゃんと料理をできるんだと信じたらしく、思ったよりもスムーズに進んだ
『粘り気が出るまで混ぜてねー。あ、ジャガイモそろそろいいんじゃない?』
「あとはどうすればよろしいのですか?」
『塩胡椒してマッシュポテト作って』
「ま…?」
「mashは潰す、potatoはジャガイモだ。You see?」