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声の方をみれば、伊達がキッチンのドアの前に立っていた。
彼も料理をするにはするが、気まぐれなのだろう。毎回ではないようだ

「Honeyがteacherなら、俺もやりてーな」

『言ったな?じゃ、みんなでやろう。風魔さん、全員に招集かけて』


どことも無しに声をかけ、猿飛がこねていたハンバーグのタネが入ったボウルを持って、ダイニングのテーブルにラップを引く。
その間に、風魔の手によって全員が集められていた


「なんだい?急に」
「もう夕餉の時間か?」

ああもう、うるさい!と騒ぐ男達を黙らせ、一人一人に半透明のビニールの手袋を渡す

『はい。じゃあこれからお姉さんの言う事よく聞いてねー』

手袋を嵌めたのを確認し、教育番組のお姉さんになったつもりで大の男達に向き合うと、毛利が顔をしかめた

「何なのだ…」

『これからボク達には、ハンバーグを作ってもらいます』

「「「はんばーぐ?」」」

『まずお姉さんのお手本をよーく見ててね』

タネを手に取り、両手でキャッチボールをする

『こうやって、中の空気を抜きます。あんまり力入れると、飛び散っちゃうからね』

真田さん?と注意が必要な人を見ると、心得た、と頷いた
 
『次に形を整えます。まあ小…楕円形が基本かな。四角でもいいけど、崩れそうだからね』

そう言いながら小判型に形を整える。
最後に真ん中を少しへこまして、完成!と言えば、何故か拍手が起きた


「面白そうだな」
「某もやりたいでござる!!」

『うん。その為に呼んだんだからね。はい、自分が食べる分だけ取って。あんまり大きいのは二つに分けてね』


キャッキャとまるで遊んでいるように作る真田、前田、猿飛、伊達、長曾我部に対し、片倉、毛利、風魔はものすごく形にこだわっていた。
焼くときに崩したら殺されそうで嫌だな、と思いながら、残りのタネも小判型にした

個性的なハンバーグを焼いて、ポテトサラダとコンソメスープを作り上げた頃には、彼らはすっかり食卓に着いていた


 
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