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「おお!美味そう!」
「Ha!上出来だな」

自画自賛。
自分のものが一番美味しそうにできたと主張する中で、猿飛が真田の皿を見る


「ていうか、真田の旦那だけズルくない?」

「なつみ殿に特別に作っていただいたのだ!!」

キラキラといい笑顔で自慢する真田の皿には、手のひら大のハンバーグが6つ。まん丸で、真ん中に四角く穴が開いている。
真田の家紋の六文銭をイメージしたものだ


「なつみちゃん、なんで旦那の事贔屓するの?」

『贔屓って訳じゃないんだけどね』

あはは、と笑って誤魔化す。
実は真田が作ったハンバーグが、あまりにも形が悪すぎて焼きづらかったので、本人も納得するような解決策が家紋風、という訳だ。
男達がズルいズルいと騒ぐ間、隣の風魔にこっそり耳打ちすると、クスッと笑っていた


『はいはい、そこまで!早く食べなきゃ冷めちゃうよ』

「では、いただきましょう」

いただきます。
と手を合わせて、それぞれ食べ始めた


「美味っ!!すげー美味いよ!!」

『自分で作ると違うでしょ』

「真でござるな!!」

「テメーのはHoneyが作ったんだろ?」

「なっ…だ、だが、美味い事には変わらん!!」
 
まるでハムスターのように両頬を膨らませる真田を、隣の猿飛が行儀が悪いと窘める。
一方、箸が進んでいない者もいる


「んだよ。食わねーのか?」

「黙れ。我の勝手だろう」


崩すのが勿体無いくらいに綺麗な小判型の毛利のハンバーグ。
ポテトサラダとスープだけでご飯を食べるつもりか

「食わねーなら俺が…っで!?」

「意地汚い鬼よ…」

あの二人を隣同士にするのはやめよう。
そう思いながらデジカメを持って来て写真を撮る。
ハンバーグの姿は記録されたから、と毛利を説得すると、ようやく箸をつけた

「……美味…」

『良かったね…』


ツヅク

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