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健を送り、途中でコンビニに寄って明日の朝ご飯を買ってマンションに向かった


『はい、どーぞ』

「……(ペコリ」

「キキッ」


ロフト付きの3LDK。
ちょくちょく友達が遊びに来るので、特に広いと感じた事はない

『お風呂、今お湯溜めるから、野猿も一緒にいれてあげて』

「……(コクン」

野猿、というのは、先ほど拾った小猿の名前だ

「名前とかつけねーの?」

『余所様の猿に?』

「いいじゃん。野猿でどうよ?」

『まんまじゃん…もうちょっと洒落た名前にしなよ』

「ヤダ。野猿決定ー」




という事で、野猿という仮の名前をつけた。
随分人なれしているのか、風魔や健の肩にも躊躇いなく乗っている。
風魔達がお風呂に入っている内に、リビングで一服しよう


『ふぅ…』

「キッ」

『っと、冷たっ…』

野猿の体をタオルで拭いていると、風魔もリビングに来たので、一冊のノートとサインペンを渡した


『はい。さっき説明聞いてたよね?』

「……(コクン」

少し離れたところでノートを開きペンを走らせる。
このノートは風魔だけじゃなく、全員分ある。
今頃は彼らも書いているだろう

 
『はい、これ書いといてね』

「What's?」

『平たく言えば日記かな。希望、要望、疑問。あと、その日あった事とか、好きなものとか。とりあえず何でもいいから書いて私に提出ね』

「何故そんな事を…」

『口で言いづらい事とかあるでしょ?本当に何も書く事なかったら、自分達の時代の事でも、何なら絵でもいいから書いて!』



あんま達筆で書かないでね、と言い残し、家を出てきた。
彼らも今の風魔みたいに首を傾げたり頭を抱えたりしているのだろうと思うと、少し笑えた。
風魔に先に休むと伝えて、自室のベッドに入った


ツヅク

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