●詩

□月とボク
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月を掴んだ。







手に力を込めて、



おもいっきり
腕を伸ばして













でも、
月はずっとそこにいてくれるけど







側にきては
くれないんだ。














それでも伸ばした






もう一度手に力を込めた











でも、あたしの手には
何もなくて……















諦めておろした手に









何かがスルリと
擦り抜けていくような感覚と、













壊れた機械のような、
耳障りな無機音が











そのココロにはっきり
聞こえた……

















嗚呼、終わりがきた












そしてそっと
瞼を閉じる


.
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